アイルランドゆる留学紀

アイルランドの街ではじまった学生生活を書き留めます。

イギリス旅行の話・後


さて、鉄は熱いうちにうてと言いますので、連続してイギリス旅行の記録です。

後半はイギリス女王のPlatinum Jubilee(即位70年を記念した式典の時期)にロンドンを観光してきた話です。

イギリス現女王といえば、25歳で即位されてからもう70年。第二次世界大戦の頃に、機械工として働かれている写真を歴史の教科書で見たと記憶しています。その95年に思いを馳せると、女王陛下自身が歴史の生き証人なのだと感嘆しました。

田舎のバーでもユニオンジャックが飾られていました。Jubileeがどれほど特別な祝日として周知されているかが伺えました。

ロンドンの街中に出ると、女王陛下の等身大パネルなども見かけました。それが不敬に当たらないことを思うと、人々と王室の距離感が見えてくる気がします。

さて、ロンドンでは現地で大学に通っている友達と合流。Kings Cross駅で早速迷いそうになりました。ところで司馬遼太郎は愛蘭土紀行のなかで、Charing Cross駅の名前が語感が良くて素敵だと話しています。ですがKings Crossもまた舌触りの良い楽しい名前だと思います。ハリーポッターの始まりの駅でもあるわけですし。

有名な9と4分の3番線ホームへの入り口。飛び込んでみたことありますか?


友達と合流した後は、中華を求めてピカデリーサーカス近くの中華街へ。ロンドンにはヨーロッパ最大級の中華街があるらしく、連れて行ってもらいました。中華だけでなく、イギリスはあらゆる食文化を輸入しているという話はよく聞きます。その中でも中国とイギリスの歴史的なつながりを考えると、コミュニティが特別大きいことに矛盾はないのかな、と思いを巡らせていました。

完全に神戸の中華街では?と思ってしまう。混み混みでした。

中華街で、他の留学生の友人たちと合流。みんなで中華を食べながら近況報告会でした。数人はすでに最終学年に差し掛かっていましたし、就職の話など共有できるのがありがたかったです。アイルランドは留学生が決して多くなく、ゴールウェイともなるとなおさらです。そのような状況下では、こういった日本人同士のつながりが非常に大事だとも感じています。海外進学する人々は就職のルートも様々ですし、情報交換は欠かせません。

あとは観光客らしくロンドン市街をぶらついてきました。

ベイカー街といえばのシャーロック・ホームズ。ベイカー街には実際に探偵たちのアパートを再現したシャーロックホームズミュージアムがあります。時代を感じさせる小物や家具は、シャーロキアンでなくともワクワクするもので、時間を遡ったような心地にさせてくれる素敵な場所でした。

一足踏み入れるとタイムスリップをしたような感覚を味わえます。

物が所狭しと並んでいます。彼ほどの頭脳があれば、どこに何が置いてあって、どのブランドもので、なんてことも把握できるのでしょうか。

あとは定番ですが大英博物館。アイルランドでもイギリスでも、博物館や美術館は入場料が無料であることが多くていいなと思っています。

あまり滞在日数がなく、全て見て回ることはできないと分かっていたため、見たい地域の展示のみを選びました。特にコーナーが小さいらしいアフリカのセクションを見たのですが、きちんと見るとめっちゃ時間がかかりました。全部制覇するには数日かかりそうです…。

各々くつろぎながら、のんびりと見て回る空気が好きです。

あとは観劇のため、シェイクスピアの世界(Shakespeare’s Globe)という劇場に行ってきました。舞台セット全体がシェイクスピアが実際に上演した場所を再現している、少し特殊な劇場で、ほぼ毎日彼の作品が演じられています。

私と友達がチケットを取れたのはから騒ぎ(Much Ado about Nothing)というロマンスコメディ(?)でした。舞台前の人々は立ち見で、他に二階、三階席があり、私たちは二階席のはじを予約することができました。立ち見の観客に演者さんたちが突っ込み巻き込んで、劇は進行していきました。なかなか予測不能なドタバタが、現代にも通づるエンタメ精神を感じさせ、大変面白かったです。席が舞台から遠く、きちんとセリフを聞き取れないことも多かったですが、演技や演出だけでも随分と楽しめました。

木造の劇場は一見の価値ありです!


家に泊めてくれた友人や、ロンドン観光に最初から最後まで付き合って案内までしてくれた友達、色々な人に助けてもらい、とても楽しい旅行になりました。人との縁に感謝するばかりです。日本に帰る前のいい息抜きになりました。